
1回戦は全8個レースで、1~3着が準々決勝戦へと勝ち上がる。いわば3着条件の勝負駆けだ。4着以下になると、初日にして勝ち上がり権利が完全に消えてしまうという過酷な一発勝負。また、3着でOKとはいっても、準々決勝の枠番は1着が1~2枠、2着が3~4枠、3着が5~6枠だから、できればひとつでも上の着順で勝ち上がりたいというレースである。同時に、3着を続けても決勝戦はオール枠番抽選だから、たとえ外枠に入っても3着さえ獲れればいいという側面もあったりする。
そんななかで、1回戦ではいきなり波乱が起こってしまった。前年度覇者・関浩哉がフライングを切ってしまったのだ。逃げ切りを続けていれば準決勝戦までは1枠が決まっている選出順位1位。それが初戦で勇み足による脱落とは、あまりに予想外の結果だった。また、やはり連勝なら準決勝まで1枠確定の選出順位2位・毒島誠も上條暢嵩のジカまくりを浴びてまさかの3着。勝ち上がりは決めたものの、痛恨の一戦だったことだろう。また、チルト3度で登場の菅章哉が4カドまくりで1号艇・馬場貴也を撃破。劇的な展開が続出の初日であった。

準々決勝戦は4個レース行なわれ、これも各1~3着が準決勝戦へと勝ち上がる。準決勝戦も同様で、勝ち上がり過程はすべて3着条件の勝負駆けというのがこの大会の特徴だ。
今回は、準々決勝すべて、1号艇が勝利するという結果となった。9Rでは前田将太、10Rでは河合佑樹、11Rで定松勇樹と順当に逃げ切った格好。10Rは5号艇の白井英治、11Rは6号艇の島村隆幸が3着と、外枠からの勝ち上がりもあった。
12Rは激戦となった。2号艇ながらチルト3度で出走の菅章哉はピット離れはマイペースの出方となったが、5号艇の毒島誠と6号艇の新開航がマーク策を選択。菅は4カドとなっている。意気に感じた菅は一気に内を締めてまくりにいくが、イン茅原悠紀がこれに抗戦。その展開を毒島がズバリと突いて先頭へ。戦略が奏功したかに見えた。しかし茅原は2番手に残して猛追。毒島を逆転して勝利を掴んだのだ。まさに1号艇の意地を見せつけた格好。一方で毒島は機力的な不安を改めて露呈することとなっている。

準決勝戦は2個レース。11Rは4カドの毒島誠がのぞいた隊形からまくりに行くが、やはり機力劣勢もあって伸び切れない。3コースの上條暢嵩が伸び返して先まくりを敢行して、毒島は弾かれる格好となった。イン前田将太が上條をやや牽制しつつの旋回となり、この展開を突いたのが5コースの白井英治。最内を見事に差し切り、1着での勝ち上がりとなった。
12Rは菅章哉がやはりチルト3度。しかしマークを選択しなかった6号艇5コースの磯部誠を超えることができずに敗退している。内寄りでは、2コースの定松勇樹がジカまくりに出るも、茅原悠紀は動じることなく先マイし、堂々と逃げ切った。寺田祥が4コースから差して2着。3コースの馬場貴也は攻め筋を潰されるも、冷静に捌いて3着勝ち上がり。昨年に続いての決勝進出を果たしている。
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