
PGⅠ第27回マスターズチャンピオン節間最新レポート【最終日】
<ピットから>

白井英治は、優勝戦の朝などはわりとマイペースに過ごすタイプ。動き出しは遅いことが多く、だから朝イチで白井の姿が水面にあったのを見たときは驚いたものだ。優勝戦メンバーではまだ誰もボートを下ろしていないタイミングで、白井だけが試運転をしている。これはなかなかレアな光景なのである。
その試運転が、白井にスイッチを入れたようだ。寺田祥と足合わせを行ない、そこで優勝できるかもしれないという手ごたえを得たというのである。3カドに引こうと決めたのも、その感触を得たから。スタート練習で2本ともスローに入ったのは「覚悟を決めるのに時間が必要だった」とのことだった。今日は雨が降っていて、起こしが鈍くなっていたというのも、スローよりダッシュに利があると考えた理由だそうだが、それよりも腹を据えたことが最大の勝因ではなかったかと思う。

それにしても、優勝後の白井はテンションが高かった! グランプリを制覇したことのある男が、「マスターズチャンピオンは最も獲りたかったタイトル」というのも不思議な気がするが、自分が新人だった時にあこがれ、目指した先輩たちと戦うこと、また同じ時期にSGや記念の舞台でしのぎを削った同志のような存在が集う一戦であることが、自然と思い入れを深くしたということだろう。あと、白井は将棋好きだから、「名人」という称号も嬉しいことだろう。白井名人、おめでとう!

杉山正樹が準V。杉山自身の前回のGⅠ優出は3年前の宮島周年。しかも1号艇だった。ところが転覆失格でGⅠ初優勝のチャンスを逃している。それだけに、ここは気持ちも入る一戦だったが、及ばずに準優勝まで。またもや水神祭を果たせなかった。ある意味、優勝に最も近い準Vは最も悔しい結果でもある。しかし杉山は、モーター返納を終えると整備士さんたちにお礼を言って回っていた。「このモーター、いいですよ」と感触を伝えて、次に生かしてもらおうと説明もしていた。自分の感情よりも、一節間お世話になった整備士さんへの感謝と彼らの仕事につながる言葉を優先した杉山。そんな姿を見ていると、次のチャンスこそは必ずモノにしてほしいと応援するしかない!
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