
新概念データ今昔~本誌オリジナルデータで見るボートレーサーの変遷~(2026年10月号)
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前田篤哉
の今昔

前田篤哉は2020年の最優秀新人選手。前年にも宮之原輝紀と受賞を争っていて、かなり早くから頭角をあらわしていたと言っていい。その後、双子の弟である前田滉、前田翔がデビューして、前田3兄弟としても注目されるようになったわけだが、昨年のヤングダービーで滉が優勝。SGでも健闘を見せており、篤哉としては弟に先を越されるかたちになっている。昨年の滉の優勝には大喜びしていた篤哉だが、今年が最後のヤングダービーであり、弟たちに刺激を受けていなければおかしい。滉は今回は不出場だが、篤哉が“前田家連覇”に燃えてほしいところだ。
前田篤哉のデビューは2017年5月。よって16年はデビュー前なので当然、データは存在しない。17年もやはりスローには入っておらず、ほぼ6コースのみで戦った1年である。初勝利は同年7月で6コース差しでのものだった。
翌18年からスローを解禁し、1~3コースで早くも複数回の勝ち星をあげている。さらに4コースでも8勝をあげており、19年前期適用の級別審査(5~10月)でA2級の勝率をマーク。デビュー2年に満たずにA級昇級なのだから、やはりかなり早い出世だったわけだ。
そんな前田のデータを見ていくと、一貫してまくり差し、差しが主武器ということがわかる。19年に4コースでまくり1着が突出しているというデータもあるが、これは例外と言えるほど、差し系の数値が多くなっている。それは現在のデータでも同様で、全コースでまくりが3勝に留まっている。典型的な差し屋と言っていいだろう。
ただし、そのなかにもハッキリと見て取れる変化がある。それは3コースまくり差し1着の激増だ。24年、なんと年間で15勝をあげるという爆発ぶりで、25年も11勝。現在のデータでも11勝となっており、明らかに3コースまくり差しが前田のストロングポイントになっているのである。昨年のヤングダービーでも最終日、一般戦ではあるが3コースまくり差しを決めており、機力が仕上がってさえいれば今年も注目したい前田の3コース戦である。
もうひとつ一貫しているのは、2コース逃がし率が低めであること。自身の1着が多いこともあるが、あまり勝てていない年でも逃がし率が高く出てはいない。2コース時には基本的にインを逃がしにくいタイプなのである。そして、変化が見られるのは1コースまくられ率。2ケタの年が多いように、決してまくられ率が低いタイプではないのだが、昨年、そして現在と1ケタに留まっている。この変化が何を示しているのか、ヤングダービーでもぜひ確かめてみたい。

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