
SG第40回グランプリin住之江 徹底展望!
初出場組の奮闘に期待する!

チャレンジカップまでの年間獲得賞金18位までが出場権を手にするグランプリ。そのハードルがいかに高いかは、説明するまでもないだろう。1600名を超えている現役レーサーのうちの18名、である。現実的には記念クラスに上り詰めなければ出場はまずかなわないが、A1級に限ったとしても320名ほどのうちの18名。出場それ自体が名誉だし、グランプリ常連ともなれば超一流の称号でも不足なくらいの、スーパートップレーサーである。
そうしたグランプリ常連組にももちろん、初出場だった時があるわけである。ついに辿り着いたグランプリの舞台、そのときトップレーサーたちはどんな感慨を抱いただろう。喜びはもちろん、夢の大舞台を前に不安を抱えたりすることもあっただろうか。もちろん、最終日に黄金のヘルメットをかぶる自分を想像もしたはずだ。
ただし、グランプリというレースはやはり簡単ではない。これまで39回の歴史を重ねてきたなかで、全員が初出場だった第1回を除けば「初出場初優勝」は3人しか出現していないのだ。07年吉川元浩、10年中島孝平、14年茅原悠紀。実質的に初の快挙を達成した吉川が出るまでに20年以上を要しているし、現時点で最後の初出場初優勝者である茅原からも10年以上が経過した。4人目の誕生は、いつになるのだろうか。

別表は現在のシステムで開催されるようになった14年以降(と吉川、中島)の初出場を果たした選手は24名。その24名の初出場組の成績を見ていくと、優出を果たしたのは優勝した茅原を含めて6名。昨年も、関浩哉が初出場で優出。トライアル1stから出場した選手で唯一、優勝戦にも駒を進めた選手ともなった。初出場優出組で2nd発進だったのは22年の片岡雅裕のみ。
24名中13名は1stで敗退している。初出場はやはり苦戦気味という見方もできる……。過半数が、わずか2日しか(前検日を含めれば3日)夢の舞台を味わえなかったわけだから、やはりグランプリという舞台は強烈である。
さて、今年の初出場選手は2名となった。佐藤隆太郎、末永和也だ。そして、2人ともがトライアル2nd発進である。佐藤はクラシックとオールスターを連続優勝して、グランプリ戦線を牽引してきた。しかしながら、その後はややリズムダウンで、チャレンジカップもF休みで出場していない。夢の舞台がいきなり試金石となってくるだけに、なんとか春の勢いを取り戻したいところ。末永はダービー制覇で一気にランクアップ。同支部の盟友というべき定松勇樹が昨年初出場で1stから2ndに進み、しかし次点で優出を逃している。今年は出場を逃した定松の分まで、思い切った戦いを見せたいところだ。
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