
SG第28回チャレンジカップ節間最新レポート【5日目】
<ピットから>

差せばよかった……。そう悔んだのは西山貴浩だ。茅原悠紀が2コースからツケマイを放った12R。3号艇3コースの西山の頭には、その可能性も充分あるという読みがあり、だから最後までまくるか差すか迷ったそうだ。しかし、西山が握ろうとするより一瞬早く、茅原が握って出た。西山の攻め筋は消え、そして敗退。レース後は茅原ともその瞬間について話しており、その間じゅう渋い表情は消えなかったのだった。

渋い表情を見せていたのは末永和也も同じだ。1号艇でダービーにつづく優出、そしてSG連続優勝も視野に入れながら、関浩哉の3コースまくりを許してしまった。レース後は宮地元輝と話し込む姿があったが、その間にも眉間にしわを寄せたり、唇を噛むような表情を見せている。1号艇で敗れるのはとにかく痛恨……。
末永も西山もグランプリは当確。西山はベスト6での出場はかなわなかったが、1stから勝ち上がり、今日の悔しさを末永ともども晴らすしかない!
<今日のベストレース>

2R 塩田北斗 3コースまくり差し
チルト1・5度に跳ねた菅章哉が、6コースから一気に伸びていく。まるでグランプリ出場を逃した鬱憤を晴らすかのように、抵抗せんとした5コースの峰竜太も振り切って、インに襲い掛かっていった。しかし、森高一真もそうやすやすとまくりを許さない。菅に抵抗して、張って回る策に出ている。
そうしてふたりが外に流れていくなか、いったんはまくられながらも握り返してまくり差しの格好で抜け出したのは塩田北斗! 菅と同期の105期生だ。同期生の走りを想定していたかのような、鮮やかな航跡。塩田もまた、地元チャレンジカップで準優出を逃した鬱憤を晴らすかのように突き抜けてみせたのだから、素晴らしかった。菅も塩田も今年はグランプリ出場はならなかったが、あと一歩にまで迫った1年である。来年こそは、の気合を向こう1年見せてもらいたい!
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