
PGⅠ第26回マスターズチャンピオン節間最新レポート【初日】

<ピットから>
10R発売中、その10Rの展示航走から帰ってきた選手たちが一斉に立ち止まって水面に目を向けた。そのとき、12Rのスタート特訓が行なわれていたのだ。ドリーム戦の進入はさまざまなパターンが考えられ、ファンにとっても気になるところだったが、選手たちも興味津々だったわけだ。前付けがあるレースというのは、選手もドキドキするものなのです。
注目点はもちろん、まずは6号艇の松井繁は動くのか、動くのなら他の選手たちはどう対処するのか。枠なりなら、3号艇の今垣光太郎はカドに引くのか。あるいは伸び型に仕上げる中辻崇人は内寄り争いを嫌って外に出ることは……。前付けがあるレースのスタート展示を、レース後のエンジン吊り(選手が総出で出走を終えた選手のボートを片付ける作業)に参加している選手たちが大注目するというシーンはしばしば見かける。今日はスタート特訓から選手たちの耳目を集めるドリーム戦だったというわけだ。なお、2本行なわれた特訓の並びは1234/56、1356/24でした。あ、あとレースではスタート展示が1563/24、本番は123/564。駆け引き満載の進入!
インが強かった初日、江口晃生が鋭いピット離れでインを奪い逃げたレースは興奮度も高かった。しかしながら、1号艇でインを奪われ敗れた山崎哲司はやはり悔しい。「(前付けに抵抗してイン死守しても)深い起こしだと桐生の水面はなかなか難しい。それを考えると、2コースから2着というのは大きいかも」と前向きに捉えてもいたが、しかし完全な本音ではないだろう。同時に、しっかりと割り切ってポジティブになるというのは、明日以降を考えればたしかに大事かもしれない。ボートレースは一面でメンタルスポーツでもある。この敗戦をどう捉え、反省し、明日に向かうか。“マスター”と呼ばれるベテランたちはその術も知り尽くしているに違いない。
BOATBoy最新号
boatboy newest release
