
PGⅠ第1回スピードクイーンメモリアルin浜名湖レポート

返り咲く
奇しくも、浜名湖は初めてGⅠを制した地である。20年クイーンズクライマックス制覇。すでに女子トップクラスの一角として活躍してきた平高奈菜が、ついにタイトルを手にした瞬間だった。
しかし、それからは紆余曲折があった。2年連続でのクイーンズクライマックス優勝戦1号艇での敗退。まさかのA2級陥落。らしくない時期が続いたのは確かだ。
それでも、平高は輝かしい場所に返り咲いた。約4年2カ月前に栄光を掴んだ浜名湖で、新設された女子ビッグを制した。初代覇者に名を刻んだ。それもオール3連対の圧倒的な強さで。完全復活。そう言って差し支えないだろう。
ただし、平高の思いはさらに先にある。優勝後の記者会見で「記念に戻りたい」、そう語ったのだ。思えば平高は、歴代4人目の女子SGファイナリストでもある。当然、視線はそこに、あるいはさらなる高みに向けられているだろうし、その道程として記念レースでの活躍も思い描かれる。いうまでもなく、我々の平高への期待もそこにある。この優勝はそのための足掛かりとなってほしい。
そういえば、20年クイーンズクライマックスはコロナ禍の開催。非公開の表彰式で、平高は関係者の前でだけティアラ姿を披露している。今回は、ファンが表彰式に駆けつけ、平高を祝福した。その感激も、平高にはあったようだ。その祝福の声もまたきっと、平高が偉業を果たす日が来ることへの期待の声でもある。

毎日表彰! デイリー最速女王!
記念すべき第1回スピードクイーンメモリアル。「走破タイム」がテーマの大会ということで、趣向を凝らした企画が実施された。それはデイリー最速女王! 各日のトップタイムを出した選手を毎日表彰するというものだ。もし複数選手が最速タイムを出したときは、その両方の選手が表彰される。表彰は2日目から最終日の朝にピットで行なわれ、うなぎの蒲焼きが進呈されている(最終日のトップタイム=遠藤エミは表彰は行なわれなかったが、蒲焼きは進呈された)。
さらに、節間最速タイムを出した選手には副賞10万円! 今回は2日目に1分47秒3を叩き出した川野芽唯が節間トップで、初代“最速女王”に輝いた。川野は4日目のトップタイムも出しており、唯一複数日で表彰を受けている。さらに優出も果たしているわけだから、文句なしの最速女王! 優勝は逃してしまったが、ファンの記憶に刻まれる走りを見せたことに拍手を送りたい。おめでとうございます!
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