
新概念データ今昔~本誌オリジナルデータで見るボートレーサーの変遷~(2026年8月号)
新概念データで見る
渡邉優美
の今昔

渡邉優美は16年1月にデビュー初優勝。今回取り上げた3人のなかで唯一、過去10年のなかに初優勝が含まれている。GⅠ初出場は15年レディースチャンピオン。GⅠ初優出は21年レディースチャンピオンで、その年にクイーンズクライマックス初出場を果たした。つまり10年前はまだ実績を残し始める前のことで、データを掲出した10年というのはまさにトップレディースの一人になるまでの軌跡ということにもなる。レディースオールスターは制したものの、GⅠは未制覇。しかしながら昨年一昨年のレディースチャンピオン、クイーンズクライマックス、さらに今年のスピードクイーンメモリアルとGⅠ5節連続優出中で、まさに「女子GⅠに最も近い女」ということになるだろう。この10年で大きく成長したのだ。
新概念データを見ていくと、その自在性に気づかされる。21年に3コースでまくり0勝に対してまくり差し8勝というデータは見つかるが、それ以外では突出してまくりが多いとか、突出して差しが多いとか、そういう偏りのようなものがあまり見られないのだ。特に3コースと4コースで顕著で、2コースでも差しのほうがかなり多い年も散見されるものの、まくりと差しが接近している年も少なくなかったりする。現在も3コースはまくりとまくり差しが同数。ただし、4コースでは1着が差しのみとなっており、4カドから地力で決め切るパターンは少なくなっているということにはなるだろうか。
5コースでもまくり差しを中心に1着が少なからず見られるわけだが、現在はここに変化が出ていて、まくり1着が最も多い決まり手になっている。5コースではまくり差しがいちばん多くなる選手が圧倒的に多いなか、この傾向はなかなか興味深い。2コースと4コースで差しが多く、また3コースでもまくり差しが少なくないだけに、5コースだけまくりが多くなっている要因はデータからは推察しにくいのだが、渡邉の5号艇時にはちょっと注目したくなる。
2コース逃がし率は、現在はこの10年のなかでもかなり低い部類に入る。10年を折ってみると、高い数値が何年か続き、それがいったん下がって、また高い数値の年が何年か続く、というパターンになっていて、現在は低下期に入っているということだろうか。これがまた上がっていくのか、あるいはここからは別パターンになっていくのか、これもまた注目したい点ではある。
1コース1着率に関しては、意外に高いとは言えない数値。70%を超えている年もあるにはあるが、20年代以降は60%台前半の年が多く、現在も同様。ここを安定して引き上げるのが課題のひとつと言えるのかもしれない。

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