
PGⅠ第26回マスターズチャンピオン節間最新レポート【4日目】

<今日のベストレース>
11R 市橋卓士 6コースまくり
いやあ~、カッコ良すぎるでしょ! 初日に不良航法をとられて減点10という、苦しいスタートの予選道中だった。しかしエース機を武器に巻き返していって、予選最終日に準優出の望みを残した。しかしながら、最後に残っていたのは6号艇。得点率上位の選手が揃う11Rで、6号艇から1着条件というめちゃめちゃ厳しい勝負駆け。
これを6コースまくりでクリアしたのだから、素晴らしすぎる!
この豪快かつ爽快な勝利に、出迎えた四国勢や萩原秀人ら同期もみな笑顔になっていた。もちろん祝福の言葉も次々に浴びせられていた。それを受けて、市橋も笑顔! これで準優に勢いもついたはずで、一気に優出まで辿り着いたら痛快というしかない!

9R 原田幸哉 4コースまくり
今日はベストレースをもう一丁! 4日目を迎えた時点で、原田のノルマは11点。1着6着で得点率6.00に到達する計算だった。6号艇の前半4Rは、前付けで予選突破への気合をあらわにし、大外枠を克服せんとしたが、あろうことか6着大敗。後半9Rは1着勝負と、絶体絶命の状況に追い込まれてしまった。
こうした場面で勝負強さを発揮するのが、若き頃の原田幸哉! いや、若き頃などと言ったら怒られるか。ここ一番で、鋭い踏み込みから一気に内を叩いていく場面を何度見たことか。これぞ原田幸哉、そう言いたくなる4カドまくり一撃!
崖っぷちで踏みとどまって、準優のシートをもぎ取った原田。この勢いは準優でも侮れないと見たぞ。

<ピットから>
予選トップ争いがここまで混沌とすることもなかなかないことだ。先述の通り、11Rが大激戦で、しかもトップの可能性があった中辻崇人、徳増秀樹、井口佳典の全員が必要着順に届かなかった。徳増は天を仰いで「クソーッ!」と叫び、井口は淡々としているようにも見えたが、着替えを終えると足取り重く、うなだれて控室へと消えていった。首位が見えていただけに、この勝負駆け失敗はやはり痛恨だったのだ。
一方、トップに立った森高一真は、まったく状況を把握していなかった。1位になったことを伝えても「何が?」。1位と伝えられたことすら理解していない。さらに追撃をかけても「どうして?」。11Rの結果次第で自分がトップ通過する可能性があったことも認識していなかったのだろう。
ようするに、自力でつかんだトップではないということで、森高は「しょぉ~~もないトップやのう!」と吐き捨てた。他力であることを良しとしていないのだ。もちろんトップはトップ、現時点で優勝に最も近い位置につけている。だから、明日からもとにかく勝利をもぎ取りにいく腹積もりだ。むしろ、妙に肩の力が入らない分、悪くない精神状態かもしれない。こういうところもまた、森高らしさである。
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