
黒須田守のボートレースと旅打ち酒の日々(2026年6月号)
某月某日 東京・大森

もともと日本酒がいちばん好きで、行きつけの「さくらがわ」はその点でも最高なのである。日本全国の地酒が40数種、常備されていて、さらに期間限定の日本酒も数10種、次から次へと仕入れられている。単位は3分の2合程度だが、それでも1杯490円から690円くらいだからリーズナブル。日本酒党にはたまらんラインナップなのだ。あと、赤星もあるから、文句なしです。
さくらがわの名物といえば、何と言っても天ぷら。これがまた、日本酒に合うんだ。天ぷらのタネはよくあるメジャーなものも多いけれども、旬のものが出てくるのが嬉しい。春といえば、タラの芽! ふきのとう! タケノコ! いや~、美味し! 稚鮎の天ぷらを食べたときには、日本酒以外に合う酒があるんだろうかと真剣に思った。あと、同グループのお店に「西鶴」というイワシ料理店があるのだが、そのお店で出しているイワシの天ぷらは腰を抜かすほど美味かった。イワシの脂の乗り、揚げ具合、ともに完璧!

さくらがわは調理を担当する店長さんが利き酒師の資格をもっているので、肴は日本酒に合うものがとにかく多い。もちろん、刺身などの鮮魚系も抜群で、さくらがわに行って「今日は赤星とレモンサワーくらいにしておこうかな」と思っていても、メニューを見た瞬間に日本酒の品揃えに目が行って、かつての富士川でも働いていたサナエサンに「今日おすすめの日本酒は?」とか訊いているという次第なのである。
そうそう、富士川といえば、その富士川から閉店後にさくらがわに移ったオオタニサンが現在働いている「和」さんというお店も日本酒に力を入れているのである。なにしろ30分日本酒呑み放題システムが取り入れられていて、ラインナップの違う660円コースと990円コースがある。いや、これで利益出せるのかな? そう心配してしまうほど、度を超えたコスパである。呑み放題には入っていない日本酒もたくさんあって、こちらは少々いいお値段ではあるが、何を呑もうかとあれこれ迷うのがまた楽しい。

和さんは串焼割烹と謳っているように焼き鳥がメインではあるが、それ以外の一品料理がまた抜群。鶏レバの叩き、昇天しました。もちろん日本酒にドンピシャで、その濃厚な味わいには間違いなくノックアウトされることだろう。あと、日本酒呑むなら珍味3点盛りも欠かせない。特に豆腐の味噌漬け、ひっくり返りますよ。これを食べた瞬間、思わず日本酒を一気して、さらに追加オーダーしてしまったほどだ。
最近は体調を気遣うのはもちろん、年齢とともに翌日がきつくなってきたので、日本酒はほどほどにしているのである。しかし、さくらがわや和の前を通ると、ついフラフラと吸い込まれて、日本酒を呑んでいる。というわけで、今日は日本酒はガマン!と決めた日は、さくらがわと和の前を通るのを避けている昨今なのである。だって、暖簾くぐってしまったらガマンできないんだもん。
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