
SG第35回グランドチャンピオン節間最新レポート【4日目】

<今日のベストレース>
10R 桐生順平 5コースまくり差し
桐生のモーターは決して上位ではない。GW開催で引いたのと同じモーターで、苦戦した挙句に準優敗退。今節のコメントも芳しいものではなく、初日4着4着が素性をあらわにしていたということだろう。
しかし、2日目から4連勝! さすがと言うしかない。特に10Rの5コースまくり差しは見事の一語。3コースから磯部誠が攻め、4コースの土屋智則が差しに構えた瞬間、すでに1マークに差し掛かって艇団を割ろうとしている黄色いカポックが視界に入ってきたほどだ。戸田の5コースではどのタイミングで握り、どのタイミングで初動を入れればいいのか、知り尽くしているからこそのドンピシャのまくり差し。逃げた石野貴之に舳先を掛け、伸び比べではやはり石野のほうに分があるように見えたが、戸田の2マークの走り方も知悉しているだけに、しっかりと先取りしてケリをつけた。絶句するほど素晴らしい走りでした!
これで得点率を8.00に引き上げ、予選3位フィニッシュ。準優1号艇をゲットした。もし1号艇が全員逃げ切る準優となったら、桐生は優勝戦3号艇。昨年ダービーと同じ色のカポックだ。それも含めて、見逃せない準優!

<ピットから>
11Rで決着した予選トップ争い。首位に立った池田浩二、首位から陥落した中田竜太の表情は、まさに明暗くっきりだった。池田は仲の良い西山貴浩にからかわれるように祝福されて、爽快な笑顔を見せた。出迎えた愛知勢にもにこやかに応えている。首位に立ったと確信していたかどうかは定かではないが、とにかくテンションの高いレース後だった。

一方の中田は、池田2着、自分4着では首位を明け渡すことになるのをある程度把握していたのではないか。やっちまった、そんな顔つきになって、口元が大きく歪んでいた。12R締切直前にピットに姿をあらわしたときには、状況ははっきりと確認していただろう、少し肩を落とす様子もあった。仕上がりにせよ結果にせよ、おおいに悔やんでいたのだ。それでも中田は2位で準優1号艇。まずはしっかりと切り替えて、地元でのSG初優勝に向けて全力で準優に臨んでほしい。

勝負駆けに成功した深谷知博が、レース後、本体整備を行なっていた。予選突破を決めたことがゴールではない。すでに深谷の目は明日に向いているのだ。
なんとか17位で踏ん張った西山貴浩は、12R発売中までプロペラを叩き続けた。5R1回乗りだから、帰宿1便でピットを後にしてもいいのに、最後まで居残ったのだ。
深谷にしても西山にしても、準優出だけで良しとはしていない! ここからが本当の勝負どころなのだ。まさに勝負師の心意気。西山の場合は枠が遠いが、悔いのない仕上げで悔いの残らない戦いとしたい。深谷も優出に向けて、明日もさらに仕上げに磨きをかけていくだろう。
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